通し柱2本の理由。

2階建ての木造住宅の場合、通し柱に1階と2階の間に横架材(横材)を取り付けますが、そのときに通し柱を欠き取り取付ます。

そして多くの場合、この部分が地震の揺れによって折れたり損傷し、被災をしてしまうのです。もしものときに通し柱が十分に耐えられる断面積を残す(断面欠損を少なくする)には、通し柱を大きくすることが効果的です。

私たち衣川製材所では、標準仕様として、105mm角を2本を抱き合わせて通し柱としています。

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木造住宅でいちばん大事な「柱」の話。

あなたもリフォーム番組で、腐った柱や土台の映像シーンをご覧になられたことが一度はあるかもしれません。木造で建てたお家の根本の柱・土台・筋交いが腐ってしまっては、新築時の耐震性能が保たれないということは、何となく想像できるかと思います。

あの阪神淡路大震災でも、柱の根元が腐っていたから倒壊したお家が多かったというのも事実なのです。実は、木造で建てるお家の根元の柱や土台が腐らなければ、新築時の耐震性能は持続するのです。耐震性能に強いからと多くのハウスメーカーさんや大手注文住宅会社さん、建売会社さんは集成材(木と木を接着剤でくっつけた柱)を採用されています。

それは、コストが低い・ひび割れにくい・くるいが少ないそして耐震性能もあるからだと思います。弊社も、集成材の柱と梁(はり)を使ったお家、○○工法を採用しようか迷いました。

でも、家づくりをされる、お施主様の事を考えると、全部、集成材の構造は採用出来ませんでした。昔から日本で使ってきた歴史と実績がある柱や梁に多少のヒビが入ったりもするけど構造上(神戸・淡路地震の振動波による耐震診断(時刻歴応答解析))問題無い国産無垢材をそれでも選びました。

それはどうしてなのか?

表面だけの対策では、シロアリは防げません。

集成材(ホワイトウッド材)の接着剤で張り合わせている材種の木が、地面から上がってくるシロアリや腐れに対して、ものすごく弱いこと。木造新築で建てる以上、いくら最新の金物でガチガチに補強していても、根本の柱が腐っては折角の金物補強も新築時の耐震性能が維持できるはずがありません。後々の事を考えると、これが果たしてお施主様に対して安全、安心なのか疑問が残りました。

それなら、シロアリの防蟻施工をすれば大丈夫って声も聞こえてくると思います。確かに、防蟻工事は新築時であれば柱1mの高さまでは表面のみ薬剤を吹付け・塗布します。保証が切れる5年ごとにシロアリ防蟻工事をすれば大丈夫かもしれませんが、それも床下のみしかできません。出来上がったお家の壁をめくってまで柱に処理は出来ないのです。さらに言えば、5年ごとに数十万円を掛けて工事されるお施主様などほとんどいない、というのが現実なのです。

よく、「福知山ではシロアリの被害は少ないから大丈夫です」という営業をされている方がいると耳にしますが、実際には、北海道の各地にまでシロアリが広がり始めたのです。まだ関西の方では九州や南国地域の方より、シロアリの意識が非常に低いのですが、私達は、いずれ南国地域の気候が京都に来る時代が迫っていると感じています。

一生に一度あるかないかの家づくりをされるのですから、目に見える所やリフォームで容易に取り替えられる所は、お施主様のこだわりを入れて家づくりを行ってほしいと思います。ですが、あとから、見えなくなる所、隠れてしまう所は、私達、衣川製材所の家づくりの『こだわり』を知っていただければ幸いです。

もしあなたが、せっかくの家づくりをするんだから末永く住みたい。そう思うのであれば、根元が腐りやすい家にするか、丈夫で長持ちする家かどちらがいいでしょうか。一生に一度の家づくりだからこそ、じっくりゆっくり考えていただければ幸いです。